nozuhannto’s blog

ゾウのはなのように

6 堅物、肩仏角田朗 ショットガンシャッフルは禁止だ!

6 堅物、肩仏角田朗 ショットガンシャッフルは禁止だ!

「何の騒ぎだ!」

鋭い声が室内に響いて、全員の仏陀がその方向に向かう。 そこに立っていたのは、OCG部部長――肩仏角田朗だった。

肩仏は長身で、鋭い目つきを持ち、ネクタイをしっかりと締めた制服姿がどこか教師のような風格を漂わせている。選んだ。

「……部長。」

その態度がさらに肩仏の怒りを煽ったようだった。

天保、お前だな。この時間に部室でデュエルなんて、一体何を考えているんだ!」

肩仏は天保を鋭く指差し、厳しい声で責める。 その声には、OCG部長としての責任感と、堅物らしい几帳面さが滲み出ていた。

肩仏の怒り

「私はOCG部長会で遅くなったが、だからといって部員たちが好き勝手に振舞っていい理由にはならない!」

肩仏は天保だけでなく、その場にいた鈴や観客たちにも懸念を向けた。その目は、全員を鋭く見据え、逃げ道を与えない。

「永野、お前もだ! 推薦枠で入った身としての存在はあるのか? 練習をサボってこんな考えを言って……覚悟しないのか?」

鈴は肩仏の言葉に無意識に口を開きかけたが、何も言い返さずにいた。

「そして、そこにいる観客たち!」

見守っていた部員たちも、肩仏の言葉に縮こまる。その場の空気が完全に凍りついていた。

「お前たちも練習しないで、ただ他人のデュエルを眺めて楽しんでるだけか?部の活動は遊びではない!これでは学校からの評価に傷がつくぞ!」

その場にいる全員が息を飲む中、肩仏の怒りは収まる気配を見せなかった。

天保の言い訳

「いやいや、部長、まあ怒らなくても。」

天保が手を挙げて、肩仏を駄目なような話し方をした。その態度が、さらに肩仏の眉間に深く刻まれた。

「部長、これはただの親睦デュエルってやつですよ。練習のしっかりみたいなもんで――」

「親睦デュエル?」

肩仏が冷たい声で飽きました。その言葉に天保の顔が少しだけ引いて感動した。

「練習というのは、計画的かつ目的意識を持って行うものだ。ただ楽しむだけのデュエルに、何の意味があるというのか!」

「……それは、そうですけどね。」

天保は肩を小さくして、困ったような笑みを浮かべた。

勇敢への視線

そのとき、肩仏の目勇希に向けられた。

「そして……君は何者だ?」

その慎重な検討に、勇希は無意識に姿勢を正した。

「……えっと、俺は、見学に来ただけで……。」

勇希が疲れると、肩仏は少しだけ眉をひそめた。

「見学?OCG部は見学を許可しているが、それはデュエルを学びたい者に限る。お前のように、ただ遊びに来たような者は認められん。」

その言葉に、勇希の胸の奥で小さな炎が揺らいだ。

(遊びに来た、か……。)

敗北したばかりの自分への評価が、あまりにもよくて、それだけに胸に刺さった。

鈴の反論

「待ってください、部長!」

鈴が声を上げる。その表情には怒りと悔しさが浮かんでいた。

「勇希は遊びに来たわけじゃありません! 彼は……彼はデュエルが本当に好きなんです!」

その言葉に、肩仏はじっと鈴を見つめた。 その鋭敏な論点に、鈴は一瞬怯みそうになったが、勇気を振り絞って続けた。

「確かに彼は負けましたけど、一生懸命戦ったんです。それを……ただの遊びだなんて言わないでください!」

鈴の言葉に、肩仏は少しだけ目を覚ました。そして、静かに息を吐きながら言葉を紡いだ。

「……デュエルに真剣さを持っているなら、それを証明して見せることだ。それができない者に、OCG部を語る資格はない。」

そう言い残して、肩仏は背を向けて部室を出て行った。

勇希の胸に芽生えたもの

「……真剣さ、か。」

勇希は静かに呟いていた。その目は、その時までにはなかった光が宿っていた。

(次は……絶対に証明してみられる。)

肩仏の言葉が、勇希の胸に新たな目標を刻みつけていた。

その瞬間、デュエルルームの扉が、地震でも起きたかのような勢いで開いた。

「はい、静粛に!」

この言葉だけで、OCG部ルームに存在した全ての音は瞬間にかき消された。 咳払いもなければ、カードが擦れる音すらない。OCG部の部長、肩仏角田朗であった。

肩仏部長は、制服のネクタイをピシッと締め、どこか古き良き時代の教師のような威圧感を漂わせていた。 彼はしばし部室全体を見渡し、眉をひそめる。 そして、鋭い声でこう言う。た。

「何をしているのだ、お前たちは!」

まるで天からの裁きが下にあったみたいだった。 部員全員に縮こまり、目を伏せる。勇希はただの見学者だったはずだが、肩仏部長の威圧感にはそれなりの立場の違いなど全く通用しないらしい。

「よろしい、あなたたちには罰を与える!」

その言葉に、部室の空気が再び凍りついた。

「まず、カードシャッフルを1時間だ。」

「1時間!?」

天保が驚きの声を上げたが、肩仏部長は全く動かず続けます。

「正確なシャッフルができなければデュエルに勝てるわけがない。その間違った姿勢を正すための基本的な訓練だ。」

肩仏部長は天保の声を無視してさらに言葉を重ねた。

「加えて、ルール規定教本を口誦1時間だ。ルールを知らずに裁定デュエリストを守る資格はない。ごくまで存続すること!」

「えぇ~……」

観客たちの小さなため息が漏れるが、それも肩仏部長の急一瞥でかき消された。

「そして――」

彼は間を置いて、さらに重大なことを言いました。

「ショットガンシャッフルは禁止だ!カードを痛める行為は認められない。デュエルをする者はカードを愛する者はいらない。これ以上の愚行を見つけたら、もっと厳しい罰を科すと心得よ!」

天保を含む部員全員、黙って黙ってしかならなかった。

勇希への注意

そして、肩仏部長の論点が私――武東勇希に向けられた。

「そして、君だ。」

その言葉に、私は姿勢を正し、思わず「はい」と答えてしまった。 肩仏部長の存在感は、目に見えるほど圧倒的だった。

「外部者が部室で騒ぐことはあり得ない。」

「……すみません。」

私は帽子下げたが、肩仏部長は引き続き続けます。

「帰りなさい。そして、自分がこの部で何をしたいのか、本当にここにいる資格があるのかを考えるんだ。」

その言葉は冷たいものでありながら、心に放たれすぎない優しさも含まれているように思われた。

鈴の恥ずかしさ

「待ってください、部長!」

鈴が声を上げた。その顔には怒りと悔しさが浮かんでいる。

「勇希は遊びに来たんじゃない! 彼は一生懸命戦って――」

「戦いは結果がすべてだ。それを忘れるな。」

肩仏部長は静かに言葉を遮り、デュエルルームを去っていた。その後ろ姿は、一切の妥協をあまりしない堅物だった。

勇希の胸の中で

(私に……資格があるのか?)

肩仏部長の言葉が、胸の中で聞こえました。 それはまるで、自分の中にある小さな炎を試されているような感覚だった。

5 敗北と「超越した蘇命融合」

天保がカードを冷えた瞬間、顔に不敵な笑みが広がった。その態度には自信が宿っていて、フィールドの緊張感がさらに高まりました。

「終わりだな、勇希君。この引きで、君に残された可能性はゼロだ!」

「……何をするつもりだ?」

勇希が注意の目を向けると、天保は手札のカードをゆっくりと見せた。

「私の切り札――『超越した蘇命融合』を発動!」

超越した蘇命融合の効果発動

天保がカードをデュエルディスクにセットすると、フィールドに眩しい光が広がり、空間が歪むような感覚が広がります。その光景に、勇希は思わず息を呑んだ。

「『超越した蘇命融合』の効果で、墓地にいる『超越竜サルヴァニオス』と『超越竜アルティメットグラディオス』を融合――新たなモンスターを召喚する!」

墓地に眠っていた2 最強の怪物が青白い光に包まれ、融合の渦へと吸い込まれていく。そして、その中心から新たな姿が現れた。

「来い!『恐竜竜皇・アルティメットタイラント』!」

現れたのは、攻撃力4000を誇る巨体を持つモンスター。 恐竜と竜の力を融合させたその姿は、圧倒的な威圧感を漂わせていた。

「このモンスターの効果で、、このカードは1ターンに2回攻撃が可能だ!」

「……そんな化け物が……。」

勇希は思わず声を漏らしたが、天保のターンはまだ終わらない。

二頭を持つキング・レックスの召喚

「さらに、私の手札から『二頭を持つキング・レックス』を召喚!」

その攻撃力は1600と控えめながら、フィールドに立つだけで天保の勢いをさらに加速させていた。

「どうだい、この布陣!これで君は完全に詰んだ!」

バトルフェイズ――決着一撃

「バトルフェイズだ!」

天保が大声で宣言するやがて、「恐竜竜皇・アルティメットタイラント」がその巨体を揺らして前進する。その攻撃が、フィールドに無防備な勇希へと迫った。

「まずは、『アルティメットタイラント』でダイレクトアタック――『タイラントクラッシュ』!」

攻撃力4000の一撃が勇希を直撃し、デュエルディスクがライフポイントの激減を告げる。

「ぐっ……!」

勇希は衝撃に耐えるが、継続攻撃が止まることはない。

「さらに『アルティメットタイラント』の2回目の攻撃――タイラントクラッシュ!」

再び出戻される攻撃で、勇希のライフポイントは0になった。

「最後の一回だ――『二頭を持つキング・レックス』でダイレクトアタック!」

2つの頭が咆哮を上げながら突進した。

敗北の静寂

「これが俺の力だ!どうだ、これが現実ってやつさ!」

天保が勝ったように笑い声を挙げた。その声が空間に響く中、勇希はただ静かにフィールドを見つめていた。

「……負けた。」

しかし、その瞳にはどこか静かな光が宿っていた。

観客席の鈴

観客席で見守る鈴の目は、涙が滲んでいた。

「勇希……。」

その声は、時々、彼に対する信頼の思いが込められていました。

再び誓う勇希

天保、お前が強いのは知ってるよ。」

勇希は静かに上向きに、天保を見据えた。

「それでも。次は。」

その言葉に、天保は少しだけ驚いた顔を見せたが、すぐに笑い声を上げた。

「次があるなら、楽しみにしてるぜ。」

敗北の残り韻
デュエルディスクがライフポイントゼロを示す赤い光を瞬時にさせ、勇希の敗北を告げる静かに響いていた。

天保は勝ち誇ったように笑みを落とし、デュエルディスクを片付けながら肩をすくめて言った。

「いやぁ、素人にしちゃいい勝負だったよ、勇希君。まさかここまで俺を追い詰めるとはな。」

その言葉には戦場めいた響きがあり、勇希の胸に小さな棘を残した。

「……素人、か。」

勇希はそう呟きながら、デュエルディスクを外し、静かに目を伏せた。

鈴、駆け寄る

「勇希!」

観客席から鈴が走り寄ってきた。 その目には心配の色が宿っている。

「大丈夫……?怪我はない?」

「……平気だよ、鈴。俺がただ、弱かっただけだ。」

勇希は無理に笑おうとしたが、その声にはどこか力がなかった。その様子に、鈴の表情が曇る。

鈴の怒り――天保への侮辱

「弱い?そんなことない!」

鈴は無意識に声を張り上げた。その勢いに、勇希だけでなく、少し離れたところにいる天保ずっとが目を向ける。

「鈴ちゃん、落ち着って。」

天保が軽く手を挙げて笑うが、鈴はその笑みを見てさらに眉をひそめた。

「落ち着ない!天保、あんた本当に最低だね。」

「……えっ?」

その言葉に天保が一瞬驚いた表情を見せる。

「勇希を侮辱するなんて許せない! 彼はたった3年のブランクがあったのに、ここまで戦えたんだよ。 あなたみたいに偉そうにしてる人が、簡単に彼を『素人』なんて呼ぶ資格なんてない!」

鈴の声には明らかな怒りが込められていた。その勢いに、天保は思わず言葉を詰まらせた。

天保の弁解

「いやいや、鈴ちゃん、怒らなくてもいいだろ?」

天保は決めたいを立ち止まりながら手を振る。

「俺だって別に悪気あったわけじゃないさ。ただ、褒めてやったつもりなんだけどな。素人にしてはいい線行ってたって。」

「そんなの、褒め言葉でも何でもない!」

鈴がさらに怒りを込めて言い放つ。その勢いに、天保は少しだけ後ずさりした。

「……分かった、わかったよ。俺が悪かったって。鈴ちゃん怒られて怖いなぁ。」

天保は肩をすくめながら言いましたが、その顔には一時の色が浮かんでいた。

勇希の心の中で

鈴と天保の話を聞きながら、勇希は静かにその場に立っていました。

(俺は……ただ負けた。今のことなのに。)

胸の奥で、自分の弱さへの悔しさが渦巻く。 でも、それと同時に、鈴が自分のために怒ってくれたことに、少しだけ救われた気持ちもあった。

「ありがとう、鈴。」

小さな声でそう呟くと、鈴が振り返って笑みを浮かべた。

「勇希は強かったよ、昔のまま。」

その言葉に、勇希はただ静かに聞こえました。

天保の締めくくり

「まぁ、次は俺だって全力で相手するさ。楽しみにしてるぜ、勇希君。」

天保が笑いながら手を振り、ホールを後にする。その背中を見送りながら、勇希は拳をぎゅっと握り締めた。

(次は、必ず……勝つ。)

その心に芽生えた小さな炎が、消えることはなかった。

天保の勝利と鈴の怒りがぶつかり合う中、OCGルームの扉が突然勢いよく開いた。

「何の騒ぎだ!」

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4 緑血族は引き継がれる 遊戯王ジェネレーションズ

「……俺のターン!」

勇希は静かにデッキからカードを引いた。その瞬間、胸の奥で微かな鼓動が高まるのを感じた。

(まだだ。まだ終わらせない――緑血族の力は、ここで途切れるものじゃない。)

「墓地にいる『緑血族・マジシャン』の効果を発動!」

その宣言とともに、フィールドが緑色の光に包まれる。墓地に眠る「緑血族・マジシャン」のホログラムが浮かび上がり、まるで勇希の決意に応えるかのように静かに輝きを放った。

「この効果で、『緑血族・マジシャン』をデッキに戻し――デッキから新たなモンスターを特殊召喚する!」

緑血族の藍戦士、降臨

勇希がデッキからカードを指し示すと、青く輝く光がフィールドを満たし始めた。その光の中心から現れたのは――「緑血族の藍戦士」。

「来い――『緑血族の藍戦士』!」

深い藍色の甲冑をまとい、鋭い剣を構えた戦士が静かに立ち上がる。その姿は「緑血族・マジシャン」の意志を確かに受け継ぎながら、さらに強力な進化を遂げた存在を思わせた。

「また新しい奴かよ。」

天保が軽い笑みを浮かべながら言うが、その目には微かな警戒心が混じっていた。それも当然だ。「藍戦士」の周囲には、明らかに尋常ではない力の気配が漂っている。

「『緑血族・マジシャン』の効果で召喚された『緑血族の藍戦士』は、特殊効果を発揮する。」

その言葉に、天保の表情が引き締まる。

藍戦士の特殊効果――裏側除外

「『緑血族の藍戦士』の効果発動!相手のデッキ、フィールド、手札から、それぞれ1枚ずつカードを裏側表示で除外する!」

勇希が宣言した瞬間、「藍戦士」が剣を振りかざし、その剣先が天保デュエルディスクに向かって光を放った。

「まずは――デッキから1枚を裏側除外!」

藍戦士の剣先から放たれた青い光が天保のデッキに突き刺さる。デッキから1枚のカードが弾き飛ばされ、フィールド上に輝きを放った後、光の中に消えていった。

「なんだと……!」

天保が歯を食いしばりながらデッキを確認する。除外されたカードは、次のターンで発動する予定だった「恐竜進化薬」だった。

「次に――フィールドの『超越竜アルティメットグラディオス』を裏側除外だ!」

「藍戦士」の剣先が再び青く輝き、光が天保のフィールドを突き抜ける。その光に包まれた「アルティメットグラディオス」は、咆哮を上げる間もなく消え去り、フィールドは完全に空になった。

「くそっ……!」

天保の顔が歪む。その様子に、勇希は心の中で静かに拳を握り締めた。

「そして最後に――お前の手札から1枚を裏側除外する!」

藍戦士の剣が再び天保デュエルディスクを指し、手札からカードが1枚弾き飛ばされる。そのカードも光の中に飲み込まれて消えた。

「なっ、原始生命態ニビルが……!」

天保の手札に隠れていた切り札級のモンスターが、まさかのタイミングで除外される。その瞬間、彼の表情には明らかな焦りが浮かび上がった。

「これでお前の手札も、フィールドもほとんど無力だ。」

勇希が静かに言葉を投げると、観客席の鈴が声を上げた。

「やった!ナイス勇希!」

その声が、フィールドに漂う緊張感を一瞬だけ和らげた。しかし、勇希の目は冷静だった。

「バトルフェイズだ。」

バトルフェイズ――緑血族トークンと藍戦士の攻撃

フィールドには、攻撃力3250の「緑血族トークン」と、藍戦士攻撃力2800の2体が並んでいる。それぞれが天保に向けて、決死の攻撃態勢を整えた。

「まずは、『緑血族トークン』で攻撃!」

緑色の光を纏った巨大なトークンが天保に向かって突進する。その動きは力強く、まるで全身全霊を込めた一撃のようだった。

「ぐあああっ!」

天保が叫び声を上げ、デュエルディスクのライフポイントが一気に減少する。だが、勇希は攻撃の手を緩めない。

「次は――『緑血族の藍戦士』でダイレクトアタック!」

藍戦士が剣を構え、青い光を纏いながら天保に向かって突進する。その剣が空を切る音がホログラムシステムを通じて響き渡り、観客席の誰もが息を呑む。

「やめろ……!」

天保の叫びは空しく、藍戦士の剣が放つ一撃が彼に炸裂する。

「ぐああああっ!!!」

天保はその場で思わず後ずさり、爆風に包まれながら絶叫を上げた。彼のライフポイントは再び激減し、デュエルディスクの警告音が響き渡る。

フィールドの静寂

攻撃が終わり、フィールドには静寂が訪れた。「藍戦士」と「緑血族トークン」が佇む中、天保は息を切らしながらデュエルディスクの画面を見つめている。

「くそっ……!」

彼はまだ立ち上がる意思を見せていたが、その表情には余裕の欠片もなかった。

一方、勇希はカードを数枚伏せてターンを終了し、静かに言葉を放った。

「これが……緑血族の力だ。」

その言葉に、天保は歯を食いしばるだけで何も言い返せなかった。

観客席の鈴

「勇希……すごい!」

観客席で見守る鈴が思わず声を上げる。その目には確かな信頼と喜びが宿っていた。

(これなら、勝てるかもしれない。)

勇希の背中を見つめながら、鈴はそう確信していた。

――決着は目前

勇希の反撃により、天保は追い詰められた。だが、デュエリストとしての天保がここで諦めるはずはない――最後の勝負はどちらに軍配が上がるのか。

「俺のターン!」

天保がカードを引く。その瞬間、彼の表情に広がったのは、不敵な笑みだった。

「へへっ……やっぱり俺って運がいいんだよな。」

天保の声には、明らかに余裕が戻ってきていた。その言葉に、勇希の眉が僅かに動く。

「何を引いた?」

「いやいや、教えてやるのはまだ早いさ。」

天保はゆっくりとカードを手に持ち、勇希を見据えながら口角を上げた。

「運がなかったな、勇希君。このカードを引いた時点で、お前の勝ちはなくなったも同然だ!」

サンダーボルト発動

「魔法カード『サンダーボルト』を発動!」

天保がカードをデュエルディスクに差し込むと、フィールド全体に稲妻が走った。その光と轟音が、「緑血族トークン」と「緑血族の藍戦士」を包み込む。

「これでお前のモンスターは全滅だ!」

「くっ……!」

勇希は思わず歯を食いしばる。「サンダーボルト」は、相手フィールドの全モンスターを破壊する強力な魔法カード――その効果により、「緑血族トークン」も「藍戦士」も青い光の中で次々と消滅していく。

「これでお前のフィールドは空っぽだな。どうだい、絶望的な気分になったか?」

天保が余裕たっぷりの声で挑発する。

勇希の窮地

勇希のフィールドは、完全に無防備となった。先ほどまでの反撃の勢いが嘘のように、彼のライフポイントを守るものは何一つない。

(……これが、遊戯王か。)

胸の奥に広がるのは、圧倒的な無力感だった。だが、勇希はまだ諦めていなかった。その瞳には、消えそうになりながらも小さな炎が宿っていた。

「それで……攻撃するのか?」

勇希が天保を見据えながら言葉を放つ。

3 3年のブランク、超越竜の咆哮 遊戯王ジェネレーションズ

デュエルが始まる直前、私は胸の奥で小さな鐘の音を聞いたような気がした。

それは不安と期待が入り混じった、何とも形容しがたい音だった。いや、どちらかといえば不安の方が圧倒的に勝っていたと言える。なにしろ、私はこの3年間、一度もデュエルをしていない。押し入れに封印していたデッキを急ごしらえで持ち出しただけの、準備不足極まりない状態だったのだ。

(俺は……本当にやれるのか?)

ホログラムが起動し、フィールドが立体的に展開される。その光景に一瞬見とれる自分がいた。だが、目の前の天保は、そんな私を嘲笑うかのような笑みを浮かべていた。

「どうした、ビビってんのか?」

「……うるさい。」

私は無理やり声を絞り出し、デッキを握りしめた。その手のひらに汗が滲んでいるのが自分でも分かった。

「いくぜ!デュエル!」

勇希の先行、手札事故だ。

高レベルモンスターばかり。手札には、レベル3緑血族の召使ぐらいか。

「裏側守備でモンスターを召喚! カードを一枚魔法ゾーンにセット」

しかたないか、、、。

天保の猛攻――超越竜の咆哮

「俺のターン!フィールド魔法『超越の荒野』を発動!」

天保がカードを掲げると、フィールド全体が荒涼とした風景に包まれた。砂嵐が吹き荒れ、どこか遠くで恐竜の咆哮が聞こえる。

「さらに、『超越竜サルヴァニオス』を特殊召喚!そして効果発動!デッキから『超越竜アルティメットグラディオス』を手札に加えるぜ!」

フィールドに現れたのは、鋭い爪と金属のような輝きを持つ巨大なドラゴンだった。その存在感に思わず息を呑む。

「そして、『超越竜サルヴァニオス』を生け贄に、『超越竜アルティメットグラディオス』をアドバンス召喚だ!」

フィールドに新たに降臨したのは、さらに巨大で威厳を持つドラゴンだった。その攻撃力は3600――私のモンスターを遥かに凌駕する数値だった。

「このモンスターの効果で、フィールドのカードを1枚破壊できる。お前のカードは……これだ!」

天保が指差すと、私のフィールドに出したばかりのモンスターが一瞬で破壊される。

(くそっ……!)

勇希の葛藤――3年前のデッキで戦う

天保の猛攻に押されつつ、私は手札に視線を落とした。そこにあるカードはすべて、3年前に愛用していたデッキのものだ。「緑血族・マジシャン」や、サポート用の魔法カード、そして効果モンスターたち――懐かしさが胸をよぎる一方で、不安が大きくのしかかる。

(これで……勝てるのか?)

私は自問した。遊戯王という世界は、この3年間で大きく進化している。新たなカードや戦術が次々と生まれる中、私のデッキは過去に取り残されたままだ。

「どうした、早くターンを回せよ。」

天保の挑発的な言葉が耳に刺さる。私は渋々ドローし、カードを引いた。

「俺のターン……。」

カードを見つめるその手が微かに震える。

観客席の鈴

観客席では、鈴がじっと私を見つめていた。その顔には不安の色が滲んでいる。

(勇希……大丈夫?)

鈴の視線が刺さるたび、胸の奥に妙なプレッシャーが生まれる。だが、それと同時に小さな声が聞こえた気がした。

(お前なら、まだ戦える。)

それは、デッキの中にある「緑血族・マジシャン」の囁きだった。

勇希の反撃なるか?

私は手札を握りしめ、フィールドにカードをセットした。

「モンスターを1体セット。そして……魔法カード『緑血の盟約』を発動!」

フィールドが緑色の光に包まれ、小さな人影が浮かび上がる。それは――かつて私のエースだった「緑血族・マジシャン」の幼い姿。

「なんだよ、その懐かしいカードは。」

天保が鼻で笑う。その態度に苛立ちを覚えつつ、私は静かに言葉を続けた。

「……このカードがいれば、俺はまだ戦える。」

言葉に自信が伴っていないのが自分でも分かった。それでも、私の心の奥底で何かが静かに燃え始めているのを感じた。

(まだ……負けていない。)

天保の「超越竜」に圧倒される中、勇希の過去のデッキがどのような反撃を見せるのか。鈴の祈りにも似た視線が、デュエルの行方を見守っていた―

「緑血族・マジシャン」。そのカードは、かつての私の相棒であり、何度も勝利に導いてくれたエースだった。攻撃力2500――一見すれば、今の環境でも十分戦える数字に思える。だが、それはあくまで「かつて」の話だ。

(……これで、本当に戦えるのか?)

思い出せ、自分がどうやってこのカードを使ってきたのか。だが、3年のブランクがその記憶を曖昧にしている。カードを手にする感覚さえもぎこちないまま、

天保はニヤリと笑った。

「どうした?ビビってるのか?さっさと動けよ。」

その挑発的な声に、私は思わずデュエルディスクの画面を握りしめる。

(……どうしようもない。)

ターンエンド

「俺のターン!ドロー!」

天保の声が響き、OCGルーム全体が彼の動きに注目した。その自信たっぷりな態度と、余裕の笑みがやけに鼻につく。

「まずはフィールド魔法『恐竜の眠る大地』を発動!」

フィールド全体が一変し、荒涼とした原始の大地が広がった。そこには無数の恐竜たちの影が浮かび、何とも言えない威圧感を醸し出している。

「このカードの効果で、俺が召喚する恐竜たちは破壊されても、デッキから新たな恐竜を特殊召喚できるんだよなぁ。」

天保はカードを1枚引き抜き、場に叩きつけた。

「『プチラノドン』を召喚!さらに速攻魔法『化石調査』を発動!デッキから『ベビケラサウルス』を手札に加えるぜ。」

次々と恐竜カードを展開していく天保。その動きは流れるようで、見ているだけで圧倒される。

「『プチラノドン』をリリースして、『メガロスマッシャーXWA』を特殊召喚!そして『進化薬』を発動して……おっと、ここで登場だ!」

天保の手札から放たれた光がフィールドに降り注ぎ、巨大な影が立ち上がる。その姿はまるで、暴君そのものだった。

「来い、『超越竜ティラノレックス』!」

超越竜ティラノレックスの降臨

現れたのは、鋭い牙と巨大な体躯を誇る超越竜。「ティラノレックス」の攻撃力は3000――だが、その真の恐ろしさは特殊効果にあった。

「このカードの効果を教えてやるぜ。1ターンに1度、、直接攻撃が可能になる!」

「なっ……!」

私の顔が一瞬で強張るのを感じた。それは、フィールドに守備モンスターを並べるだけでは対処できない、非常に厄介な効果だった。

天保のフィールドには、すでに2体の高攻撃力モンスターが並んでいた。その圧倒的な盤面に、私は完全に飲み込まれる形になっていた。

「『超越竜ティラノレックス』の攻撃!ターゲットはお前だ!」

天保が自信満々に叫ぶと同時に、「ティラノレックス」が咆哮を上げて前進する。その巨体が揺れるたびに、フィールドの大地が震えるようだった。ホログラム越しでも伝わるその迫力に、私は思わず息を飲んだ。

「……これで終わりだな!」

天保は勝利を確信したようにニヤリと笑った。その表情が、やけに鼻につく。だが、私もここで黙って終わるつもりはなかった。

「……その攻撃には、対応する。」

私はポケットに滲む汗を感じながら、伏せていたカードを静かに開いた。

「トラップカード発動!『緑血族の誓い』!」

緑血族の誓い、発動

フィールド全体が緑色の光に包まれる。その光は「緑血族・マジシャン」の周囲でさらに強く輝き、まるでホログラムのモンスターが生きているかのように感じられた。

「『緑血族・マジシャン』がフィールドにいるとき、このカードは発動できる。攻撃してきたモンスターを破壊し、さらに……!」

私は天保を見据えながら、言葉を続けた。

「そのモンスターの攻撃力に、墓地にいる『緑血族』モンスターの数×250を加えた数値の攻撃力を持つトークンを生み出す!」

「ティラノレックス」の破壊とトークンの誕生

緑色の光が「ティラノレックス」を包み込む。その巨体が抵抗するように吠えたが、次の瞬間、光の中に飲み込まれるように消え去った。そして、その場には巨大なトークンが現れた。

そのトークンは人型で、緑色の甲冑をまとっている。攻撃力は「ティラノレックス」の攻撃力(3000)に、墓地の緑血族モンスター1体×250(を加えた3250――圧倒的な存在感を放つ。

「なっ……なんだ、そのトークンは!?」

天保が驚きの声を上げる。

「このトークンは、守備力0でしかもフィールドから離れるときに消滅する。ただし……今は攻撃力3250を持つ存在だ。」

私は冷静を装いながら言ったが、心の中では緊張と高揚が入り混じった奇妙な感覚が広がっていた。

天保の動揺

「ちっ……そんなカードがまだあったのかよ。」

天保は悔しそうに舌打ちをしながらも、すぐに笑みを取り戻した。

「まぁ、いいさ。こんなのはただの事故みたいなもんだ。次のターンでひっくり返してやる!」

俺の切り札、行くぞ――『超越竜アルティメットグラディオス』で、『緑血族・マジシャン』を攻撃だ!」

天保がカードを指し示すと、フィールドの中央で「アルティメットグラディオス」が咆哮を上げた。その金属のような体躯と鋭い爪、そして攻撃力3600という圧倒的な数値が、私のエースを打ち砕くための準備を整えている。

「……!」

私は一瞬だけ言葉を失った。

(やめろ……いや、やめるわけがない。こんな奴が攻撃をやめるはずがないんだ。)

それでも、心のどこかで奇跡を願う自分がいた。だが、現実は無情だった。

「行け、『アルティメットグラディオス』!ダイナスト・スラッシュ!」

鋭い光を纏った巨大な爪が「緑血族・マジシャン」を襲う。その瞬間、フィールドが閃光に包まれた。

緑血族・マジシャンの破壊

閃光が収まると、フィールドにはもう「緑血族・マジシャン」の姿はなかった。ただ、破壊された後の微かな緑色の残光が、空中に漂っているだけだ。

「緑血族・マジシャンの破壊により、君のライフポイントにダメージだ!」

天保がそう告げると同時に、私のデュエルディスクがライフポイントの数値を激しく減らした。

(……くそっ!)

心の中で悔しさが沸き上がる。それは、単にライフポイントを削られたことだけではなく、自分のエースを守れなかったという無力感だった。

緑血族・マジシャンへの感謝

私は、デュエルディスクの画面に表示されるライフポイントを見つめながら、胸の奥で静かな痛みを感じていた。

(……俺がもっと上手くやれていれば、こいつを守れたのかもしれない。)

3年間のブランク。そんな言葉を言い訳にして、デッキと真正面から向き合ってこなかった自分への苛立ちが湧き上がる。だが、それ以上に湧いてきたのは――「緑血族・マジシャン」への感謝だった。

「……ありがとう。」

思わず呟いていた。その声は小さく、誰にも聞こえなかったかもしれない。それでも、心の中で確かな思いが生まれていた。

「お前がいたから、俺はここまで戦えた。」

「緑血族・マジシャン」は私のエースだった。勝てるかどうかも分からないデュエルの中で、彼は最後まで私のそばにいてくれた。その存在が、どれほど自分を支えていたのか――私はようやく理解し始めていた。

天保の余裕

「どうした?感傷に浸ってる暇なんかないぜ。」

天保がニヤニヤと笑いながら言う。その言葉が、やけに耳に刺さった。

「俺の『アルティメットグラディオス』はまだ無傷だ。このままじゃ、お前は次のターンで終わりだな。」

天保は余裕たっぷりにカードを伏せ、ターンを回してきた。

「ターンエンド。さぁ、次はお前の番だ、勇希くん。」

勇希のターン

「……俺のターン。」

私はゆっくりとデッキに手を伸ばし、一枚のカードを引いた。その瞬間、手の中のカードが微かに熱を持つように感じられた。

(……まだだ。俺は、まだ終わっちゃいない。)

胸の中で小さな炎が灯る。それは、「緑血族・マジシャン」が残してくれた最後の光だった。

「次は……俺が見せる番だ。」

2 Aクラスのニット帽男 遊戯王ジェネレーションズ

この世には「妙に自信満々な男」というのが一定数存在する。彼らは得てして、その自信の根拠が不明瞭であるにもかかわらず、あたかも自分が世界の中心であるかのように振る舞うのだ。そして今、私の目の前には、その典型のような男がいた。

竜崎天保――。

ニット帽を深々とかぶり、肩を揺らして歩くその姿は、どこか緩慢で堂々としている。Aクラスの教室に入ってくるや否や、彼はまるで「俺を待ってただろ?」と言わんばかりの態度で鈴の机に向かってきた。

「やあやあ、永野鈴さんじゃないか。」

その軽妙な声に、私の昼休みの平穏が唐突に終わりを告げた。

竜崎天保が鈴の前に立った瞬間、私はその光景に軽い動揺を覚えた。いや、正確には「動揺という名の小さな憤り」だ。

「俺、竜崎天保って言うんだ。Aクラスだけど、OCG推薦で入ったんだぜ。」

竜崎はそう言うと、ニット帽の下から自信満々の笑みを浮かべた。その態度はあまりにも堂々としており、私のような平凡な高校生が放つべきオーラを完全に逸脱していた。

「へぇ……で、それが何か?」

鈴が素っ気なく返すと、竜崎は気にする様子もなく続けた。

「いやいや、さすが地方大会優勝者の永野さんだな!見た目も話題通りの美人だし、実力も申し分ないなんてさ。いやぁ、俺も全国大会目指してる身としては、是非一度手合わせしたいって思ってたんだよね!」

(……おい。)

私は思わず心の中でツッコミを入れた。

彼のセリフが、いかにも慣れているようでいて、どこか場違いな浮つきを感じさせるのはなぜだろうか。それに、何なんだそのニット帽は。この気候において、その装備を選ぶ合理性はどこにあるのか。

だが、彼はそんな私の冷たい視線など一切気にせず、さらに言葉を続けた。

「ちなみに、俺のじいちゃん、〇〇〇~竜崎って言うんだよ。知らないか?」

「〇〇〇~竜崎?」

鈴が怪訝そうに首をかしげる。すると竜崎は、待ってましたと言わんばかりに得意げな笑みを浮かべた。

「そうさ!50年前の伝説のデュエリスト、〇〇〇~竜崎!俺のじいちゃんは、ドラゴンデッキで全国大会を賑わせた偉大な男なんだぜ。」

「へぇ……。」

鈴は心底どうでもよさそうに返事をしたが、竜崎は全く気にする様子もなく話し続ける。

「まぁ、じいちゃんほどじゃないけど、俺も地方大会でベスト8に入った実力者だからな。今度全国目指してんだよ!」

その調子の良い口ぶりに、私は軽い苛立ちを覚えた。

(……Cクラスならともかく、こいつがAクラスなのかよ。)

たしかに〇〇〇~竜崎という名前には聞き覚えがある。小学校の頃、何かの本で読んだことがあったはずだ。たしかに50年前には名の知れたデュエリストだったが、現在の遊戯王界でその名前を挙げる人間はほとんどいない。

そんな「伝説のじいちゃん」の名を持ち出して自慢する孫という構図が、どうにも滑稽でならなかった。

「でさ、どうだい永野さん。俺とデュエルでもしない?」

竜崎の言葉に、鈴はあっさりと答えた。

「いいよ。」

その即答に、私は驚きとともに軽い動揺を覚えた。

「ちょっと待てよ。」

気づけば口を開いていた。竜崎が振り返り、目を細めてこちらを見る。

「なんだよ、お前には関係ないだろ?」

「別に……鈴は最近忙しいんだよ。授業とか、いろいろあるんだから。」

私がそう言うと、鈴は一瞬きょとんとした顔をして――。

「全然暇だけど?」

即答した。その言葉に、私は頭を抱えたくなった。

「ほら見ろ。じゃあ金曜の放課後、体育館のOCGルームで勝負だ!」

竜崎は勝ち誇ったような笑みを浮かべ、颯爽と教室を出て行った。その背中を見送る鈴はどこか楽しそうで、私はそれにまた微妙な気持ちを抱かずにはいられなかった。

その日の放課後、竜崎と鈴がデュエルをするのは確実だ。だが、それを見に行くべきかどうか、私は迷っていた。

「……何で俺がこんなにざわついてるんだ?」

押し入れの奥深くに眠る「緑血族・マジシャン」のカードが、どこかで静かに笑っているような気がした。

その日は、補修が長引いてしまった。苦手な外国語のせいだ...

杯派怒見廼高校で夜の校舎を出るとき、ふとした緊張感が漂うのは、ただの気のせいだろうか。時計が9時を指し、辺りには静けさが広がっている。その中に微かに響く蛙の声や、夜風が通り抜ける音が、耳にしみるような寂しさを運んでくるのだ。

そんな時間、補習を終えた私――武東勇希は、重い足取りで学校の玄関を出た。疲れきった身体を引きずり、駅までの道をひたすら歩くつもりだったが、そこで予想外の存在に出くわした。

「勇希!」

学校の玄関近くにある売店兼カフェ。その小さな灯りの下に、永野鈴が立っていたのだ。

「……なんでこんなところに?」

私は驚き、自然と声が出た。

「OCG部の練習があったんだよ。でも、勇希がまだ補習やってるかなーって思って、ちょっと待ってた。」

鈴はそう言うと、どこか恥ずかしそうに笑った。彼女が待っていた――その事実に、胸の奥がほんの少し温かくなるのを感じた。

「補習なんかで待たなくてもいいだろ。」

「いいの。なんか、一緒に帰りたかっただけ。」

その一言が不意に私の心を揺さぶった。いや、冷静になれ。これはただの幼馴染としての気軽な行動に過ぎない――そう自分に言い聞かせながら、私たちは並んで歩き出した。

夜道にて、二人の会話

「OCG部って、どんな感じなんだ?」

私は会話の糸口を探しつつ、何気なく尋ねた。鈴は腕を組み、少し考える素振りをしてから答えた。

「うーん、やっぱり大変だよ。でも、楽しい!みんなめっちゃ強いし、勉強するより全然いい。」

「お前らしいな。」

鈴の言葉に、私は苦笑した。彼女がそう言い切る姿は、まさに鈴そのものであり、私には到底真似できない潔さを感じた。

「でもさ、あの男もいるんだよね。」

「……あの男?」

鈴が少し苦々しげな顔をした瞬間、私の頭の中に、あるニット帽を被った姿が浮かんだ。

「竜崎天保だよ。」

やっぱり――と思った。

「あいつ、OCG部なんだ。」

「そう。しかも、やたら自慢ばっかりしてくるの。『俺のじいちゃんは伝説のデュエリストだ』とか、『俺のドラゴンデッキは最強だ』とかね。」

「まあ、言いそうだな。」

私は呆れたように答えた。あの竜崎天保がOCG部にいる――その情報を聞いただけで、何とも言えない不快感が湧き上がるのを感じる。

そこに現れるニット帽男

ちょうどそのとき、背後から聞き覚えのある声が響いた。

「よぉ、鈴ちゃん!」

振り向くと、案の定、ニット帽を深々とかぶった竜崎天保が立っていた。いつもの浮ついた笑みを浮かべながら、私たちに近づいてくる。

「おいおい、こんな夜道で男女が密会とは、ロマンチックじゃないか。」

「……別に密会じゃないけど。」

鈴が冷たく答えると、竜崎は気にする様子もなく言葉を続けた。

「まあまあ、そう怒るなよ。俺もたOCG部の練習帰りでさ、駅まで一緒に歩こうと思ってな。」

(たまたま、ね……。)

私は心の中で呟いた。どう考えても、これは「たまたま」ではない。竜崎は鈴を狙っている――その事実を私は十分に理解していた。

「お前さ、OCG部でどんだけ自慢してんだよ?」

私は半ば呆れながら口を挟んだ。竜崎はにやりと笑い、得意げに言った。

「おいおい、自慢じゃないぜ。俺のじいちゃんが伝説のデュエリストだったって話は、事実だろ?」

「伝説のデュエリストって……誰だよ。」

「〇〇〇~竜崎」

竜崎は声高らかに名前を叫んだ。

「知らないのか?俺のじいちゃん、ドラゴンデッキの神様って言われてたんだぜ!」

その言葉に、鈴は興味なさそうに「へぇ」と答えたが、私は胸の奥に苛立ちを感じていた。

(伝説だろうがなんだろうが、今のお前がそれを使ってどうするんだよ……。)

だが、竜崎はそんな私の気持ちなどお構いなしに、鈴に向かってさらに言葉を続けた。

「なぁ鈴ちゃん、次の部内ランキング戦、俺とやろうぜ。絶対に負けないからさ!」

「……考えとく。」

鈴が適当に返事をすると、竜崎は満足げに笑い、その場を後にした。

二人だけの夜道

竜崎が去り、再び二人きりになった夜道。私は静かに歩きながら、鈴の横顔をちらりと見た。

「……なんか、大変そうだな。」

「そうだね。でも、別に嫌じゃないよ。」

鈴はそう言って笑った。その笑顔を見たとき、私は胸の奥に小さな痛みを感じた。

(俺も……あいつらと戦えるのか?)

押し入れの奥に眠る「緑血族・マジシャン」が、再び心の中で問いかけてくる。

だが、私はその問いに答えることができないまま、鈴と並んで夜道を歩き続けた。

金曜の放課後、デュエルの幕が上がる

金曜の放課後、杯派怒見廼高校の体育館横にあるOCGルームは異様な熱気に包まれていた。

OCG部に所属する者たちが一堂に会し、緊張感のあるざわめきが漂う中、今日は特別な一戦が注目されていた。それは、永野鈴対竜崎天保――地区大会優勝者の実力と、伝説のデュエリストの孫という肩書きを持つ二人がぶつかる試合である。

「さぁ、やろうぜ、鈴ちゃん!」

ニット帽を被った竜崎天保がホログラム対応デュエルディスクを腕に装着し、満面の笑みを浮かべた。彼の目は完全に浮かれており、傍目から見ると試合の緊張感を欠いているように思える。しかし、OCG部の中で一定の実力を持つことは周知の事実であり、油断すれば喰われる危険性があるのだ。

一方、鈴は静かに自分のデュエルディスクをセットし、カードケースからデッキを取り出した。その顔には特有の落ち着きと自信が漂っている。

「勝つのは私だからね。」

鈴がそう言い切ると、天保は大げさに肩をすくめた。

「そりゃ楽しみだな。けど、俺の恐竜デッキは簡単にやられねぇぜ。さぁ、行くぞ!」

了解しました!金曜の放課後、鈴と天保のデュエルがついに始まるシーンを描きます。鈴の「グリーンザスピアンデッキ」と天保の「恐竜デッキ」がぶつかり合う緊張感を、森見登美彦さん風の軽妙で文学的なタッチでお届けしますね。少し奇妙で生々しいカードゲームの迫力も取り入れつつ、観戦する勇希の視点から物語を進めていきます。

第八章:金曜の放課後、デュエルの幕が上がる

金曜の放課後、杯派怒見廼高校の体育館横にあるOCGルームは異様な熱気に包まれていた。

OCG部に所属する者たちが一堂に会し、緊張感のあるざわめきが漂う中、今日は特別な一戦が注目されていた。それは、永野鈴対竜崎天保――地区大会優勝者の実力と、伝説のデュエリストの孫という肩書きを持つ二人がぶつかる試合である。

「さぁ、やろうぜ、鈴ちゃん!」

ニット帽を被った竜崎天保がホログラム対応デュエルディスクを腕に装着し、満面の笑みを浮かべた。彼の目は完全に浮かれており、傍目から見ると試合の緊張感を欠いているように思える。しかし、OCG部の中で一定の実力を持つことは周知の事実であり、油断すれば喰われる危険性があるのだ。

一方、鈴は静かに自分のデュエルディスクをセットし、カードケースからデッキを取り出した。その顔には特有の落ち着きと自信が漂っている。

「勝つのは私だからね。」

鈴がそう言い切ると、天保は大げさに肩をすくめた。

「そりゃ楽しみだな。けど、俺の恐竜デッキは簡単にやられねぇぜ。さぁ、行くぞ!」

デュエルの幕が上がる

「デュエル!」

二人が声を合わせ、対戦が始まった瞬間、ホログラムシステムが起動し、デュエルフィールドが立体的に浮かび上がった。観戦していた私――勇希は、その光景に思わず息を呑んだ。

(……やっぱりすげぇ。)

デュエルのために用意された最新鋭のホログラム装置は、カードの効果を完全に視覚化するだけでなく、モンスターをまるで実体のように具現化する。この技術によって、遊戯王はもはや単なるカードゲームの域を超え、観戦スポーツとして進化していた。

天保の恐竜デッキ、鈴のグリーンザスピアンデッキ

天保がまず初手を取る。

「俺のターン!フィールド魔法『失われた世界』を発動!」

その瞬間、ホログラムの空間が荒涼とした恐竜時代の大地へと変貌した。空には暗雲が垂れ込め、砂嵐が巻き上がる中、鈴の立つ場所にも薄い霧が漂い始める。

「さらに『ベビケラサウルス』を召喚!そして『進化薬』を発動してデッキから『究極伝導恐獣』を特殊召喚だ!」

一手目から、天保は攻撃力3500を誇る巨大モンスターを場に出してきた。その威圧感たるや、観戦しているこちらまで背筋が震えるほどだ。

「どうだい、この迫力!じいちゃん譲りの恐竜デッキ、さっそくお披露目ってわけさ!」

天保は得意げに笑った。その姿は滑稽でさえあるが、モンスターの威圧感は本物だ。

一方、鈴は冷静にカードを引いた。

「私のターン。」

彼女の手札から、緑色の光を放つカードが場にセットされた。

鈴の場に現れたのは、緑色のローブをまとった人型の幼女――「見習い」。彼女の無垢な表情と小さな体つきが、フィールドの恐竜たちと対照的な雰囲気を漂わせる。

「このカードがいる限り、私のモンスターは戦闘で破壊されない。さぁ、どうする?」

鈴の言葉に、天保は一瞬だけ口を引き結んだ。

「へぇ……けど、俺は諦めないぜ!」

天保の場は圧倒的な攻撃力で埋め尽くされ、鈴のモンスターたちは次々と守備に回される。それでも鈴は地道にカードを引き、反撃の準備を進めていく。

「ターンエンド。」

長期戦の様相を呈した1戦目は、やがてフィールド全体を覆う緊張感へと変わっていった。

「この子が攻撃を受けるたびに、力を蓄えていくの。」

「だからどうしたってんだ?耐えるだけじゃ意味ねぇだろ!」

天保はさらなる攻撃を繰り返し、見習いは次々とそれを受けて立つ。攻撃が1回、2回、3回と続き――ついに5回目の攻撃が終わったそのとき。

「これで、進化の準備が整った。」

鈴が手札のカードを掲げ、静かに呟いた。

「おいで、エクシーズ召喚――!グリーンザスピアン金管の覇者!」

金管の覇者、降臨

緑色の光がフィールド全体を包み込み、その中心から威厳に満ちた金管楽器をもったモンスターが現れた。「グリーンザスピアン金管の覇者」。その攻撃力は3850――天保の「究極伝導恐獣」を上回る圧倒的な力を備えていた。

「こいつが……!」

天保の表情が初めて硬直する。その様子を見て、鈴は少しだけ微笑んだ。

「このカードの効果を教えてあげるね。フリーチェーンでフィールドのカードを1枚リリースできるの。」

「なっ……!」

鈴がカードを指差すと、「金管の覇者」がその威風堂々とした姿で天保の「究極伝導恐獣」をつまみ上げ、緑色の光の中に吸い込んでいった。

「モンスターがいなくなったね。これでとどめを刺す!」

金管の覇者」の一撃がフィールドを突き抜け、天保のライフポイントがゼロになった。その瞬間、デュエルディスクのシステムが停止し、観客席から大きな歓声が上がる。

世の中には「華麗なる逆転劇」というものが存在する。これが現実であれば、追い詰められた主人公が最後の一撃で大逆転――そんな場面は滅多にお目にかかれない。だが、遊戯王の世界においては話が違う。そこでは「逆転の一撃」という概念が、ほぼ義務として存在しているのだ。

その金曜の放課後、私は杯派怒見廼高校のOCGルームで、そんな劇的な場面を目撃することになった。

金管の覇者」の一撃が、天保のライフポイントを一気に削り切った。観客席から歓声が上がる。だが、その瞬間、私は鈴の異変に気づいた。

勝利の代償

鈴はホログラムが消えると同時に、その場に座り込んでしまった。額には汗がにじみ、呼吸が少し荒い。

「鈴!」

私は慌てて彼女に駆け寄る。

「だ、大丈夫か?」

「うん……大丈夫。ちょっと疲れただけ……。」

そう言って鈴は笑ってみせたが、その顔は明らかに疲労の色が濃い。私は思わず飲み物をリュックから取り出した。

「ほら、これ飲め。」

「……イチゴオレ?」

鈴は不思議そうに私を見上げた。

「なんとなく……疲れたときは甘いのがいいって、昔どこかで聞いた。」

「……ありがとう。」

鈴は素直にイチゴオレのキャップを回し、一口飲む。そして、少しだけ目を細め、穏やかな笑顔を浮かべた。

「やっぱり勇希、優しいね。」

その言葉に私は思わず目をそらし、口をもごもごと動かした。

「……べつに。」

観戦席に隠されたデッキケース

そのとき、私のポケットの中で、固い感触が指先に触れた。それは――押し入れに封印したはずのデッキケースだった。

「……なんで持ってきちまったんだ。」

自分でも理由はわからない。ただ、鈴が戦う姿を見ているうちに、なぜかポケットに入れてしまったのだ。

胸の奥で、小さな声が囁く。「お前も戦うべきだ」と。

私はデッキケースをぎゅっと握りしめながら、心の中でそっと呟いた。

(いつか……俺も。)

「まぁまぁ、1戦目は様子見さ。」

竜崎天保が肩をすくめながら、ニット帽を軽く押し上げた。その表情には、悔しさを押し殺したような強張ったものだった。

「鈴ちゃん、次が本番だぜ。でも、その体力でいけるのかよ?」

挑発めいた言葉を投げかけながら、天保は自分のデッキをシャッフルしていた。その軽薄な態度が、私――武東勇希の胸の奥を妙にざわつかせる。

鈴は天保の言葉に一瞬だけ目を伏せたが、すぐに顔を上げ、まっすぐに彼を見据えた。

「……いけるわ。」

その言葉には、彼女なりの決意が込められているのが分かった。だが、私にはどうしても納得がいかない。

「待てよ!」

思わず声を上げると、鈴も天保も私を見た。

「鈴、もう十分だろ。これ以上やる必要なんて――」

「いいから黙ってて。」

鈴が冷たく言い放った。その言葉に、一瞬だけ心が揺れる。それでも私は、踏み出した一歩を止めるわけにはいかなかった。

「鈴、お前がいけるって言っても、さっきのデュエルで限界近いだろ!見てたら分かるよ。無理するな!」

「……勇希。」

鈴が私を見つめる。その目には、ほんの少しだけ迷いの色が浮かんでいた。

天保の挑発

そのとき、天保が「やれやれ」といった風にため息をつき、ニット帽を後ろに押し上げながら口を開いた。

「おいおい、なんだよ勇希。止めるぐらいなら、お前が来ればいいだろ?」

その一言に、私は硬直した。

「は……?」

「そうだよ。お前が代わりに来いよ。鈴ちゃんを心配するぐらいなら、自分で俺と戦えばいいじゃないか。」

天保の口元には、あからさまな挑発的な笑みが浮かんでいる。

「なぁ、どうなんだよ?お前もデッキ持ってるんだろ?観戦してるだけじゃつまらないだろうに。」

「……なんで俺が……。」

言葉を詰まらせた瞬間、ポケットの中にあるデッキケースの存在が、重い錘のように感じられた。それは、押し入れに封印したはずのデッキ――私の過去そのものだった。

「勇希、いいからやめて。」

鈴が小さな声でそう言った。その言葉には、私への優しさなのか、それとも自分の戦いを邪魔されたくないという苛立ちなのか、微妙なニュアンスが含まれていた。

だが、私は天保の挑発を完全に無視することができなかった。

葛藤と決断

「どうするんだよ、勇希くん?」

天保が、わざとらしい口調で私を見やる。その視線がやけに鼻につく。

(……俺が、戦う?)

押し入れに封印した「緑血族・マジシャン」の姿が脳裏に浮かぶ。それは、かつての私のすべてであり、今では封じ込めたはずの夢だった。

「やめとけよ。」

胸の奥から、もう一人の自分が静かに囁く。だが、目の前で疲労しながらも戦おうとする鈴、そしてそれを挑発する天保を見ていると、足が自然と前に進みそうになる。

静かな決意

「勇希……。」

鈴の声が私を引き止める。だが、彼女の目にはほんの少しだけ不安の色が混じっていた。

「……俺は。」

言葉を飲み込みながら、私はポケットに手を突っ込んだ。その中で、デッキケースの冷たい感触が、どこか暖かく感じられた。

「鈴の代わりに戦うよ」

その一言を口にした瞬間、心の中で何かが弾ける音がした。

1 はじまりの春 2050年 遊戯王ジェネレーションズ

私がこの話を始めるにあたって、一つだけ告白しなければならないことがある。

つまり、私は遊戯王のプロリーグというものを理解していない。いや、カードゲームそのものについて、ほとんど知識がないと言ってもよい。2050年の現在、ホログラム技術によってカードゲームが一種の大衆娯楽どころか、スポーツと化しているらしいが、私にとってそれはテレビでちらりと見かける謎の戦いであり、そこにはおよそ現実の重みなど存在しないように思われる。

では、なぜこの話を始めるのか?それは、私の親友である武東勇希という一人の少年が、あまりに熱狂的にこの世界に取り憑かれ、その結果、非常に奇妙で、そしてどこか滑稽な人生を歩むことになったからである。

さて、話を戻そう。勇希は高校一年生で、年齢にして16歳。世間一般では多感な時期と言われるが、彼の場合、ある意味で非常に単純な葛藤の中にいた。すなわち――「遊戯王をするべきか、勉強をするべきか」である。

その日も、勇希は部屋の机に向かっていた。いや、正確には机に向かっている"ふり"をしていたと言った方が正しいだろう。

机の上には分厚い参考書と数枚のプリントが広がっているが、彼の目線はそこに向いておらず、手元でそっと開かれたカードケースに吸い寄せられていた。そこには彼がかつて愛用していたデッキが眠っている――いや、正確には"封印"されていると言った方がよい。

「勇希!」

突然、父の声が廊下越しに響いた。

「また遊んでいるんじゃないだろうな?勉強はどうした!」

勇希は慌ててカードケースを閉じ、机の引き出しに押し込んだ。そして、大声で返事をした。

「してるよ!今やってる!」

嘘である。だが、勇希は父に反抗するつもりなど毛頭ない。ただ彼は――言うなれば、遊戯王という名の"悪魔"に憑りつかれていたのだ。

その夜、勇希はベッドの上で天井を見つめていた。暗闇の中で、彼の脳内はカードのことばかりを考えている。

「もし俺がプロリーグに出たら……?」

いやいや、と勇希は頭を振った。

(そんなこと、許されるわけがない。)

彼の父は至って厳格な人間だ。勉学こそがすべてであり、カードゲームのような「くだらない娯楽」は断固として排除されるべきであると信じて疑わない。

しかし、それでも勇希の心の奥底では、カードたちが呼びかけている気がするのだ――「君は本当にこれでいいのか?」と。

その問いに耐えかねて、彼は押し入れの奥からデッキケースを引っ張り出した。そこに眠るのは、かつての勇希の仲間たち――モンスター、魔法、罠。そのカードたちは、まるで昔の友人のように、彼に語りかけるようだった。

そして、そのときだった。スマートフォンの通知が暗闇を照らした。画面には、こう書かれている。

「新人歓迎トーナメント開催!優勝者はプロチーム『ネオ・ファントム』のスカウト権を獲得!」

勇希の心臓がどくん、と高鳴った。

そんな中結局課題を終わらせ、深夜2時床につきながら思う。

今でも時折、ふとした瞬間に思い出すことがある。あの頃、夏の夕暮れ時に、近所の公園で感じた匂い――草いきれと汗、そしてどこからか漂ってくるたこ焼き屋台の香ばしい匂い。そこには、私の幼馴染・鈴の笑い声があった。

鈴は、私の隣の家に住む同い年の女の子だ。私と彼女は、小さい頃から毎日のように顔を合わせていた。学校では隣の席になることが多く、放課後は自然とどちらかの家で遊ぶのが常だった。

だが、私が「遊戯王」という謎めいた世界に足を踏み入れたとき、私たちの友情は一つの試練を迎えたと言っても過言ではない。

それは、小学校高学年の夏休みのことだった。

「勇希、カードバトルしよう!」

夕方、公園のベンチに腰掛ける私に、鈴はそう言い放った。手には小さなデッキケースを握りしめ、得意げな顔をしている。

「へぇ、鈴も遊戯王やってたんだ?」

私は意外に思った。彼女はどちらかといえばアクティブなタイプで、鬼ごっこドッジボールのような体を動かす遊びを好むと思っていたからだ。

「もちろん!だってお兄ちゃんが持ってたのを借りて練習してたもん。」

「……まさか俺に勝とうとしてるのか?」

「当たり前じゃん。」

彼女の挑発的な言葉に、私は思わず苦笑した。

「いいだろう。後悔するなよ?」

私たちは、砂場の近くのコンクリートテーブルにデッキを広げた。夕日が赤く地平線を染め、蝉の鳴き声が背景に響く。

対戦が始まると、彼女のデュエルスタイルは予想以上に大胆だった。鈴のデッキは、どうやら兄から譲られたドラゴン系のカードを中心に構成されていた。彼女の最強カードは「青眼の白龍」。子ども心にその攻撃力3000の数字は絶対的なものに思えた。

「召喚!青眼の白龍!」

鈴はカードをテーブルに叩きつけるようにして叫ぶ。その声は公園中に響き渡り、近くの鳩が驚いて飛び立った。

「うわっ、まじかよ!」

私は驚きつつも、なんとか反撃を試みる。しかし、私のデッキはその頃、まだ完成されておらず、何とか場をしのぐだけで精一杯だった。

「勇希、そんなんじゃ全然ダメだよ!ちゃんと攻めなきゃ勝てるものも勝てないじゃん!」

「うるさい、俺だって考えてるんだ!」

彼女に負けたくない一心でカードを引く。だが、最後はあっけなく敗北を喫した。

「ほら見ろ、私の勝ち!」

「……ちぇっ、たまたまだろ。」

悔しそうな私を見て、鈴はからからと笑った。その無邪気な笑い声を聞きながら、私は何とも言えない敗北感を味わった。

それから私たちは、公園で何度も何度も対戦を繰り返した。夕日が落ちるたびに私が負けるのが常だったが、それでもデッキを改良し、新しいカードを手に入れることで、少しずつ戦えるようになっていった。

「勇希、やっぱりカードバトルしてるときが一番楽しそうだよね。」

「そんなことないだろ。」

「いや、ある。勉強してるときの死んだ目に比べたら全然違う。」

彼女の言葉に、私は笑いながら肩をすくめた。確かに、カードを握るときだけは自分の世界に没頭できる。勝ち負けなんて関係ない。ただ、目の前のデュエルに全力を尽くすことが楽しかったのだ。

そして今――2050年のこの時代においても、あの頃の夕暮れの公園でのデュエルは、私にとって忘れられない原風景として心に刻まれている。だが、時は過ぎ、鈴もまた私の世界から少しずつ遠ざかっていった。

「勇希、デュエリストとしてはまだまだだね。でも、あんたなら絶対もっと強くなれるよ。」

彼女はそう言って笑った。その笑顔が、あの頃の夏の空気とともに、今でも私の記憶の中で鮮やかに輝いている。

しかし、楽しい時間には終わりが来るもの。

公園の片隅、夕日に染まる砂場の隣で、私と鈴は激しいデュエルの真っ只中にいた。

「よし、俺のターンだ!このカードで逆転する!」

私はドローしたカードを手に取り、胸が高鳴るのを感じた。必殺のコンボが頭の中に浮かぶ。この瞬間、私の世界はデュエルフィールドにしか存在していない。父の厳しい勉強の押し付けも、進学校のプレッシャーも、何もかも霞んで見えた。

対する鈴は、頬を夕陽に染めながら、私を鋭く睨んでいる。

「ほう、やる気じゃん。けど、そう簡単に勝たせないからね!」

鈴の声は、蝉の鳴き声と一緒に響き渡る。彼女の顔には自信満々の笑み。相変わらず強気な態度だが、それがまた憎めない。

(この笑顔の裏にどれだけの罠カードが潜んでいるのか――)

私は慎重にカードを場に出した。だが、それは彼女の計略に完全に嵌まる第一歩だった。

「ふふん、罠発動!」

「またかよ!?」

私のモンスターはあえなく破壊され、逆転の芽が潰された。鈴は勝利を確信したかのように、にやりと笑う。その仕草に、私はほんの少しだけ見惚れてしまう。

彼女の黒髪が夕陽の光を浴びてキラキラと輝いている。風に揺れるその姿は、普段の鈴よりもどこか特別で――いや、これは夕陽のせいだ。きっと夕陽が人を綺麗に見せるだけなのだ。そう、絶対そうに違いない。

(俺はただ、デュエルをしてるだけだ。これ以上余計なことを考えるんじゃない。)

そう自分に言い聞かせるものの、なぜか胸が妙にざわつくのを抑えきれなかった。

「勇希!」

そのとき、鋭い声が響いた。まるで静かな夕暮れに雷が落ちたかのようだった。

「……あれ?」

振り向くと、そこには私の母が立っていた。夕陽を背にした母の顔は影になり、まるで鬼のように見える。

「こんなところで何をしてるの!」

「え、いや、その……」

言い訳しようとするも、何も浮かばない。母の視線はテーブルに広げられたカードとデッキケースに向かっている。

「まさか、こんなくだらない遊びをしてたなんて!今日の塾の時間、忘れてるの?」

「塾?」

私は完全に忘れていた。いや、正確に言えば、塾の存在を一時的に封印していたのだ。今の私にとって重要なのはデュエルだけであり、塾なんてただの背景だったのだ。

「さ、帰るわよ!すぐに!」

母は私の腕を掴む。

「ちょ、ちょっと待ってよ、あと少しだけ!」

「あと少しも何もあるもんですか!ほら、カード片付けなさい!」

「えっ、鈴と対戦してる途中で――」

「関係ありません!」

デュエルの勝敗など、母にとっては宇宙の果てよりもどうでもいい話なのだ。私は観念してカードを片付け始めた。その間、鈴は口を開けて私たちのやり取りを眺めていた。

帰り際、私は振り返って鈴を見た。

「ごめんな、鈴。また今度やろう。」

「うん、いいよ。」

彼女は少し笑って手を振った。夕暮れの中、彼女の笑顔だけがやけに鮮明に記憶に焼き付いた。

家に帰る途中、母は私をきつく叱った。

「いい、勇希。あなたはこれから医者になるの。こんな遊びにうつつを抜かしてる暇なんてないのよ!」

医者――この言葉は私にとって、あまりに現実味がなく、遠いものだった。

「なんで医者じゃなきゃいけないんだよ……。」

「お父さんとお母さんが苦労して進学校に入れたのよ!医者になれば安定してるし、将来困らないで済むの。」

母の言葉を聞き流しながら、私はポケットに忍ばせたカードケースに触れた。鈴とのデュエルの続きを想像し、今度こそ勝つためにはどんなカードを入れるべきかを考える。だが、それ以上に頭の中を占めていたのは、先ほどの鈴の笑顔だった。

彼女が笑うたび、私の心の奥で、何かが弾けるようにざわめく。けれど、これが何なのか、私はまだわかっていなかった。ただ一つだけ確信があるとすれば、また鈴とあの公園でデュエルをするために、どうしても負けられないということだ。

その夜、私は自分の部屋の中で一人、静かにカードケースを見つめていた。

母に連行される途中でポケットに忍ばせたこのケースは、かつての私のすべてであり、唯一無二の宝物だった。だが、今の私にとっては「証拠品」であり、母に見つかった瞬間、即刻押収される危険物だった。

ベッドに腰掛け、そっとケースの蓋を開ける。中にはデッキが整然と収められている。その中でもひと際目を引くのが、「緑血族・マジシャン」というカードだ。

このカードは、まだ小学校の頃、鈴と初めて公園でデュエルをしたときから、私のエースとして活躍してきた。一撃必殺の攻撃力こそないが、絶妙なサポート能力で窮地を乗り越え、何度も勝利に導いてくれた。

緑色のローブに身を包み、手にした杖から輝く魔力を放つその姿は、子どもの頃の私にとって「最強の仲間」そのものだった。

「緑血族・マジシャン……。」

私はカードをそっと手に取り、淡いホログラムの光を見つめる。かつてこのカードを引いた瞬間、逆転のチャンスを掴んだときの高揚感。鈴とのデュエルで、必死に戦ったあの夕暮れの日々。それらの記憶が鮮明によみがえる。

だが、その輝きも長くは続かない。現実がすぐに私を引き戻した。

「医者になれ――か。」

母の言葉が脳内で何度も反響する。医者。それは、父も母も私に期待している未来。だが、そこには「緑血族・マジシャン」も、「デュエル」も、「鈴」もいない。

私はそっと押し入れを開け、奥の方にケースを置いた。

「……ごめんな。」

呟く声は、夜の静寂に吸い込まれた。

ケースを押し込んだまま、私はふと躊躇した。緑血族・マジシャンだけでも手元に残しておくべきではないか――そう思ったが、結局は諦めた。

カードに未練を残してしまえば、きっとまた母に見つかるだろう。そして、さらに怒られる。いや、それ以上に、このカードを手元に置いておけば、デュエルへの情熱が再び抑えきれなくなるだろう。それだけは、何としても避けねばならない。

私は押し入れの戸を閉めた。そして、まるで一切の未練を断ち切るように鍵をかけた。

その夜、私はベッドに潜り込んだものの、なかなか眠れなかった。暗闇の中で、鈴の笑顔と、緑血族・マジシャンの光が交互に浮かんでは消える。

(もし、あのとき緑血族・マジシャンをもっと上手く使えていれば……鈴に勝てたのだろうか?)

そんなことを考えながら、いつの間にか眠りに落ちた。夢の中では、再び鈴とデュエルをしていた。彼女の青眼の白龍が場に現れ、私は必死に緑血族・マジシャンで対抗している。

「ほら、もっと本気出しなよ!」

鈴の声に煽られながら、私は汗を流し、カードを引き続ける。だが、その手に掴んだカードは、次第に霧散していく。

そして気づけば、緑血族・マジシャンも消えてしまっていた。

翌朝、目覚めたとき、私は奇妙な感覚に襲われた。何かを失ったような、あるいは何かを忘れてしまったような――そんな感覚だった。

だが、現実は変わらない。今日も学校で勉強し、塾に通い、医者を目指すための道を歩まねばならない。緑血族・マジシャンは、押し入れの奥深くで眠りについたままだ。

(それでいいんだ。……それで、いい。)

そう自分に言い聞かせるものの、その日の帰り道、ふとした瞬間に鈴の笑顔が頭をよぎる。

そして、私は思った。もしもまた、鈴とデュエルをする日が来たら――そのとき、私はもう一度、押し入れを開けるだろう。緑血族・マジシャンを手に取り、彼女と再びカードを交わすために。

それは遠い未来のことかもしれないが、確かに私の中で、その願いだけは消えていなかった。

そして、鈴とは疎遠になり、中学では互いに忙しく顔も見なくなってしました。

杯派怒見廼高校――。

全国屈指の超進学校でありながら、2050年の今、この学校には一つの特異点が存在している。それは「OCG推薦」という制度だった。遊戯王オフィシャルカードゲームの全国的な普及とともに、この高校は全国トップクラスのOCG部を持つ名門校としても名を馳せていたのだ。

OCG推薦者は、カードゲームの実力をもってして入学を果たした者たちであり、彼らのクラス配置は遊戯王の「強さ」によって決められる。全国大会出場経験を持つような天才はSSクラス、地区大会の常連であればSクラス――以下、ランクごとに配置される。そしてCクラスに落ちた者は、ただ学校生活を送るだけでなく、デュエリストとしての「敗北」の烙印を押されるのだ。

4月末、クラス分け発表

掲示板の前は騒然としていた。

「SSに入ったのは……たった9人か……。」

「え、AクラスにOCG推薦のやつがいるぞ?」

勇希は、静かに自分の名前を探した。

「……Aクラスか。」

まあまあ、といったところだ。優秀とは言えないが、落ちこぼれでもない。だが、掲示板に記された他の名前に目をやったとき、彼の目は思わず止まった。

「……永野鈴?」

そこに記された名前は間違いなく、彼の幼馴染・永野鈴だった。

Aクラス教室――そして再会

4月末、クラス分けが発表されて初めての登校日。勇希は指定されたAクラスの教室に足を踏み入れた。その日、彼の目は真っ先に教室の中央付近にいる一人の女子生徒に引き寄せられた。

「……鈴?」

目の前にいたのは紛れもなく永野鈴だった。だが、そこには小学校時代のあの鈴ではない。髪は肩に届くほど伸び、整った顔立ちに少しだけ大人びた雰囲気をまとっている。

「ん?……あれ、勇希!?」

鈴が声を上げた瞬間、幼馴染の距離が一気に縮まるような感覚がした。彼女の笑顔と声だけは、小学校の頃と全く変わっていなかった。

「なんでお前、ここにいるんだよ。」

「私?OCG推薦だよ!」

「……推薦?」

「そう、OCG推薦。地方大会で優勝したのが評価されて、ここに入れたの。」

彼女の言葉に、勇希は唖然とした。

「お前……地方大会で優勝したのかよ?」

「うん!しかもさ、成績とかどうでもいいんだよ。だって、OCG推薦なら遊戯王の実力でクラスが決まるんだもん。」

「……じゃあ、Aクラスってことは……?」

「そりゃ、私が地方大会レベルってことだよ!すごいでしょ?」

鈴は得意げに笑った。その無邪気な笑顔を見ながら、勇希は頭の中で押し入れの奥深くに眠る*緑血族・マジシャン」**を思い出していた。

(あいつ……そんなに強くなってたのかよ。)

かつて公園で彼女とデュエルをしていたときは、ただの「同じくらいの強さの幼馴染」だったはずだ。だが、彼女は進化し、強くなり、全国大会を目指すデュエリストとしてこの学校に入学してきた。

一方、自分はどうだろう?押し入れにデッキを封印したまま、勉強に追われ、夢を諦めた――そんな自分と鈴の姿を比べてしまう。

「勇希!」

鈴が明るい声で言った。

「また一緒にデュエルしようよ。あの頃みたいにさ!」

勇希は言葉に詰まった。

(俺にはもう……デュエルする資格なんてない。)

そう思ったものの、鈴の笑顔を前にして、口から出てきた言葉は違っていた。

「……わかった。いつか、な。」

変わりゆく鈴、そして動き出す勇希の思い

その日以来、勇希は教室で鈴と過ごす時間が増えた。幼馴染として変わらない距離感を保ちながらも、彼女の成長した姿や、彼女が語るデュエリストとしての情熱に触れるたび、胸の奥に眠る何かが徐々に目を覚ますのを感じていた。

(俺も……またデュエルしたい。)

そう思うたび、押し入れに封印した「緑血族・マジシャン」が、まるで彼を呼んでいるように思えてならなかった。

✨📢**『アライアンス・インサイト』注目汎用カード7選!📢✨**

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やっほ~!💖 2025年1月25日発売の**『アライアンス・インサイト(ALIN)』**から、マジでヤバすぎるカード7選を紹介しちゃうよ~💘✨

「え、これノーマルでいいの⁉️」ってくらい強いカードも多いから、今のうちにゲットしなきゃヤバいよ〜💦🔥


 

 

 

🌟💖注目カードリスト💖🌟

1️⃣ バックアップ@イグニスター 🤖✨
2️⃣ エンシェント・フェアリー・ライフ・ドラゴン 🐉🌿
3️⃣ 呪雷神ジュラ ⚡💀
4️⃣ 蛇眼の断罪龍(スネークアイズ・エグゼキュートドラゴン) 🐍🔥
5️⃣ 械刀婪魔皇断(ゴルディオン・シュナイダー) ⚔️🛡️
6️⃣ 七星天流抜刀術-「破軍」 🌙🗡️
7️⃣ 竜の精神(ドラゴンズ・マインド) 🐲✨


🤖バックアップ@イグニスター🤖

サイバース族の救世主⁉️✨ ゆるゆる条件で手札から**即特殊召喚✨**しかもサーチもできるし、チューナー持ちとかヤバすぎじゃん⁉️🔥

💥 ココがヤバいポイント! 💥

  • EXデッキからの展開が超ラクチン😍
  • 闇属性サイバース族モンスターをサーチできちゃう📦✨
  • リンクやシンクロ展開が神レベル👼✨

→ サイバース好きは絶対確保しとくべし‼️💯


🐉エンシェント・フェアリー・ライフ・ドラゴン🐉

守備力3300で攻撃できるってどゆこと⁉️😱 バグースカ突破できるとか、青眼デッキとめちゃくちゃ相性良すぎ💙✨

💥 ココがヤバいポイント! 💥

  • 守備アタックで意表を突く💪😏
  • 1ドロー or サーチで展開も神✨
  • 青眼デッキの新たな切り札になりそう⁉️🔥

「精霊の世界」と一緒に使うとマジ最強👑✨


⚡呪雷神ジュラ⚡

レベル11の新シンクロモンスターが登場‼️✨ 相手の効果発動するたびにLP回復できるし、緊急時には盤面ぶっ壊せるとかエグすぎ💀💦

💥 ココがヤバいポイント! 💥

  • 毎ターン300LP回復で耐久力UP💖
  • 相手のモンスター&魔法罠を一掃‼️
  • P.U.N.K.デッキとのシナジーもやばたん🥳

ライフコストデッキと組み合わせると神ムーブ確定‼️✨


🐍蛇眼の断罪龍(スネークアイズ・エグゼキュートドラゴン)🐍

モンスターを魔法化⁉️ 永続魔法にしちゃう新感覚の妨害が斬新すぎ‼️✨ バトルフェイズでモンスターと魔法を同時に破壊できるのも最強🔥

💥 ココがヤバいポイント! 💥

  • 相手のモンスターを魔法&罠ゾーンに移動⁉️😱
  • バトルフェイズに2枚破壊できる神性能✨
  • 罪宝デッキとの相性も抜群‼️💎

イラストも激カッコイイからコレクション必須📖✨


⚔️械刀婪魔皇断(ゴルディオン・シュナイダー)⚔️

手札やEXデッキのカードを除外して相手のカードをバウンスできる万能除去‼️✨ 発動無効にされないから安心して使えるのもGOOD👍✨

💥 ココがヤバいポイント! 💥

  • 無効化されないから100%発動可能‼️✨
  • EXデッキのカードもコストにできる💎
  • 除外を活用するデッキなら相性最強💥

どんなデッキにも入る万能カードだから買い占め必須‼️💖


🌙七星天流抜刀術-「破軍」🌙

レベル7モンスターをデッキから装備できる超便利カード✨ しかも速攻魔法だから、バトル中の奇襲にも使えてマジ強すぎ‼️🔥

💥 ココがヤバいポイント! 💥

  • レベル7モンスターなら何でもサーチ可能⁉️😱✨
  • 攻撃力+700UPで火力もマシマシ💪
  • エンドフェイズに手札に戻るからデメリットなし‼️

ファンタズメイやサウラヴィスと相性バツグン🐉💥


🐲竜の精神(ドラゴンズ・マインド)🐲

攻守2500のモンスターがいれば魔法・罠・モンスター効果を無効にできるカウンター罠が神‼️✨ 墓地から再セットもできるのエグすぎ💖

💥 ココがヤバいポイント! 💥

  • 2500ラインのモンスター多いからどんなデッキにも入る‼️🔥
  • 墓地に行ってもLP払えば復活✨
  • ハンドコストとしてもめちゃ優秀💯

エルドリッチや再世デッキには絶対入れるべき‼️✨


🎯 まとめ 🎯
『アライアンス・インサイト』、低レアでも神カード多すぎ‼️✨ 今のうちにゲットしとかないと後悔するかも⁉️💦 みんなも気になるカードをチェックして、デッキ強化しよ~💖

次の『列王詩篇』にも期待大だから、準備万端にして待つしかないっしょ‼️🔥

それじゃまたね~👋💖